雲南省の外国語教育~日本語編~

第五回彩雲基金日本語スピーチコンテスト海外進出を考えたとき、気になるのは現地採用職員の語学能力です。日系企業にとっては、日本語が話せる職員を確保できるかどうかが気になるところ。

ここ雲南省では、日本語学科のある大学が5校、毎年約150人の大学生が新たに日本語を学んでいます。ところが、雲南省では日本語を活用できる職場が少ないため、卒業後、ほとんどの学生は別の省へ出たり、雲南省で全く日本語を使わない職に就いているのが現状です。彼らが日本語学科を選んだ理由のほとんどが「日本のサブカルチャーが好き」ということ。幼い頃からドラえもんやちびまるこちゃんを見て、当たり前のように日本文化と隣り合わせで育った世代です。「スラムダンクを見てバスケットを覚えたんだ」と話す学生や「私、腐女子なんです」なんて宣言する女学生も。漫画やドラマは私以上に詳しく、正直話題についていけないくらいです。好きこそものの上手なれ、という言葉がありますが、興味のあることを学んでいるので、覚えが早い!ですので、雲南省で日本語を話せる職員の確保という意味では、ほぼ障害は無いといえるでしょう。

第五回彩雲基金日本語スピーチコンテスト最近では、昆明市内で日本語スピーチコンテストも開催されています。今年第5回目を迎えたコンテストでは、1位2位を雲南大学の学生が独占。さすが雲南省最高レベルの大学です。そして3位に選ばれたのが、滇池学院の学生。日本雲南聯誼協会とともに、弊社も人材育成にボランティア協力している大学です。それにしても、受賞者全員が女子。実は日本語学科の学生の8割以上が女の子なんです。そして私が現地で見る限りでは、女性の方が明るく積極的。「日本の女の子みたいに化粧がしたい」「ファッションについて教えて」などとひっきりなしにメールが来ます。一方、男子のほうは寮にこもってゲームやアニメに夢中な様子。中国人男性は日本と比べると積極的で直接的な印象を受けるのですが、日本語学科の男子学生に限っては、草食系が多いようです。それでも、「日本の女の子が好き」なんて言われると、思わず「ありがとうございます」と言いたくなります(笑)。いつもはパワフルな女子に押されてるからなのか?頑張れ草食系男子!